ラクトフェリン

☆抗酸化栄養素 ラクトフェリン
がんなどの生活習慣病を防ぐ注目の栄養素
ラクトフェリンで活性酸素を撃退

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生活環境の変化や栄養素のかたよりが原因で、現代人は病気に対する抵抗力が低下してきたといわれています。そこで、抗酸化作用、抗がん作用など、病気への抵抗力を取り戻すさまざまな働きがある栄養素「ラクトフェリン」に注目してみました。

☆薬に頼らず栄養素で抗酸化を
私たちの体の中で発生している活性酸素が、細胞や遺伝子を破壊しがんをはじめとした生活習慣病や老化の原因をなっていることは、これまでにも述べてきました。
こうした病気を予防するためには、体内の活性酸素を除去する「抗酸化」が重要になります。それも、副作用など私たちの体に害を及ぼさないように抗酸化をしていくためには、薬品などの化学物質だはなく、抗酸化作用のある自然の栄養素を用いるのが一番であることはいうまでもありません。
そこで今回からは、抗酸化作用のある代表的な栄養素を取り上げていきます。
最初に紹介するのは「ラクトフェリン」。このたった一つの栄養素だけを専門的に研究する国際会議まであるほどで、現在、世界各国から最も注目されている栄養素といっても過言ではありません。

☆母乳の中に存在し赤ちゃんを病気から守る

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ラクトフェリンは、牛乳など哺乳類の乳の中に含まれているタンパク質の一種。ヒトの母乳、特に初乳(赤ちゃんが生まれて数日間に出る母乳)にはたくさん含まれています。

昔から、母乳で育った赤ちゃんは、人口乳で育った赤ちゃんに比べて病気にかかりにくいことが知られていました。それは、このラクトフェリンに、病気の原因となる細菌やウイルス、カビなどの微生物をやっつけてくれる働きがあるからです。

赤ちゃんはお母さんの免疫によって守られていますが、外に出てしまえば全くの無防備。そこで、生まれてから最初に口にする母乳の中に豊富に含まれるラクトフェリンが、赤ちゃんを守っているのです。

もちろん赤ちゃんだけに効くというものではなく、大人にも有効です。O-157などの病原性大腸菌や食中毒を起こすブドウ球菌、ピロリ菌jなど病原菌の除去に活躍し、なんと水虫改善などにも効果を発揮するというから驚きですね。

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☆活性酸素の発生源をシャットアウト!

ラクトフェリンの優れた働きは、この抗微生物作用にとどまらず、実に多岐にわたります。中でも、強い抗酸化があることが知られています。
ラクトフェリンの「ラクト」は乳、「フェリン」は鉄と結合するタンパク質という意味で、鉄と非常に結びつきやすい性質をもっています。
これが、ラクトフェリンの抗酸化力の正体。活性酸素は、体の中の鉄イオンなどを触媒として発生します。ラクトフェリンは鉄と結びつき、触媒を奪ってしまうので、活性酸素の増加を抑えてくれるのです。

活性酸素はタバコや排気ガス、ストレスなどによっても大量に発生します。ラクトフェリンは、こうしたトラブルを多く抱える現代社会で確実に抗酸化をしていくための、私たちの強い味方なのです。

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☆上手に摂取するにはサプリメントが一番
この他にも、ラクトフェリンは数々の驚くべき特性を持っています。特にナチュラルキラー細胞(NK細胞)を活性化させたり、がん細胞が新生血管を作るのを防げてがんを自滅(アポトーシス)させたり、抗がん剤の効果を飛躍的に高めるなど、免疫力の向上、特に抗がん作用に優れているという報告があります。

副作用も少ない、がんの効果的な新しい治療法にその活用が期待されている、まさに夢のような栄養素なのです。さらに、放射線障害を防ぐ働きがあることも最近の研究でわかってきました。

ところで、ラクトフェリンは牛乳にも含まれていますが、熱に弱いため、加熱処理された市販の牛乳や、チーズなどの乳製品にはほとんど含まれていないので、毎日の食事で十分に補うことができません。

現在は、ラクトフェリンが配合されたサプリメントが市販されています。毎日の生活の中でラクトフェリンを取り入れることで、確実に抗酸化をし、がんなどの生活習慣病を予防するためにも、サプリメントを上手に活用していくことをお勧めします。

最後まで読んで頂きありがとうございます。

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